モルタル外壁についてご存じでしょうか。
外壁材はサイディングと呼ばれるものが最も多い割合を占めており、モルタルは1割ほどのシェアしかありません。
しかし実は、モルタルはサイディングにはない魅力があるのです。
今回は、モルタル外壁の概要や補修工事の詳細について紹介します。

□モルタル外壁の基礎知識について

モルタル外壁とは、セメントと砂と水を混ぜ合わせて作った材料で施工した外壁のことです。
モルタルの防水性能は低いため、モルタルの表面に塗装することで防水性を持たせています。
この塗装が劣化して剥がれていくと水分を吸収するようになり、劣化症状へと繋がってしまうのです。

建物は毎日紫外線や雨などの外部刺激に晒されています。
外壁は雨を吸収し、太陽光の熱で水分が乾燥する流れを毎日繰り返しています。
乾燥する際に収縮が発生することでひび割れが起きてしまうのです。

このひび割れから浸水すると乾燥時にまた次のひび割れが起きてしまい、負のスパイラルに陥ってしまいます。
このような事態を避けるためにも、モルタルには防水性能を付随させることが大切なのです。

モルタルのメリットは、意匠性が高いこと、質感に優れていること、つなぎ目がなく割れる心配がないことなどいくつかあります。
複数のメリットの中でも、自分好みのデザインや仕上がりにできることは大きな魅力でしょう。
モルタルはサイディングボードとは違い、決まった型がないため、デザインの自由度が高いです。

□補修工事の詳細について

モルタル外壁の補修工事が必要な劣化症状としては、外壁を触った際に白い粉が付着する「チョーキング」、幅0.3ミリメートル・深さ4ミリメートル以下のひび割れを指す「ヘアークラック」、幅0.3ミリメートル・深さ4ミリメートル以上のひび割れを指す「構造クラック」、塗装の付着力が低下し、塗装が下地に定着せず不安定になる「浮き・剥がれ」の4つの症状が挙げられます。

これら4つの症状が見られる場合は、必ず塗装しなければいけません。
また、ヘアークラックと構造クラック、浮き・剥がれについては特別な補修工事が必要です。

クラックについてはクラック部分のカット、コーキングプライマーの塗布、コーキングの充填、防水モルタルの塗布、塗装という施工が必要です。
浮き・剥がれについては剥がれ塗膜の除去、高圧洗浄、模様合わせ、下塗材の塗布、塗装の流れで施工します。

□まとめ

今回は、モルタル外壁の概要や補修工事の詳細を紹介しました。
モルタル外壁とは、セメントと水と砂を混ぜ合わせた材料で作った壁のことで、チョーキングやクラックなどの症状が見られる場合は補修工事が必要です。
ひび割れは放置すると連鎖してしまうので、見つけたらすぐに対処するようにしましょう。